購入者レビュー - キャンプ用品

ヘリテイジ:テント HI-REVO

ヘリテイジのHI-REVOは軽量故に繊細なテントです。
ヘリテイジのHI-REVOは四国のお遍路を歩きで、しかもできるだけテン泊でやろうと計画を立て購入したテントです。

歩き遍路なのでザックの中にはテントだけでなく、寝袋や衣類、火器、食料、着替えなどを詰め込むため、その総重量は20キロ近くにもなります。
ですのでテントに求められるのは何よりも軽量かつコンパクトというものであり、そこで選んだのがヘリテイジ社のHI-REVOでした。

先ず気に入ったのは総重量が1人用で1キロを切るという軽さです。
交渉960グラムで、実際に計測してみた重量も大きく違わなかったと思います。

もちろん非自立式のシングルウォールテントを選択すればもっと軽いテントはありますが、簡単に設営できて移動も手軽、しかも雨にも結露にも強いというのが条件だったので、自立式でダブルウォールでありながら1キロを切るこのテントは十分合格点を与えられます。

なお、この重量には当然、グラウンドシートの重さは入っていません。
後述しますが、軽量化を実現するために生地が薄く強度には結構不安があるテントなので、専用のグラウンドシートかブルーシート等を用意した方が無難だと思います。

次に気に入った点は長辺側に出入り口があることです。
これは個人の好みもあるかと思いますし、狭い場所にテントを張る場合は短辺側にあった方が良いとは思いますが、普通に使う分には長辺側にあった方がより広い分、楽に出入りできます。

また、ベンチレーターについても最初は小さいかと感じたのですが、しっかり通気ができている感じで結露による不快な思いはしませんでした。

また、色も落ち着いたグリーンであり、野宿主体のお遍路で、時には道の駅や公園で宿泊する際には周囲に溶け込んでくれたので助かった気がします。

あと、これまで使用してきたテントは大抵、本体とフライシートの収納袋が別々だったのですが、このテントは1つの袋に一緒に収める形となっています。
袋の数が減るのはメリットのような気がしますが、一緒に収納するとその袋は結構な大きさになりますし、また、フライシートが雨露で濡れている場合、本体と一緒に袋に入れるのは問題があるので、本体は別に耐水袋を用意した方が良いかもしれません。

以上が気に入っている点となります。

次に気に入らない点ですが、唯一あるのは「生地が弱すぎる」というものでした。
当然軽量化を図るために生地が薄くなるのは仕方ありませんが、耐久性が犠牲となっては意味がありません。

私のテントの場合、使い始めて3回目で設営中にポールがポールスリーブを突き破って穴が開くというトラブルが発生しています。
2本のポールをポールスリーブに通し、最後にテンションを掛けて立ち上げるのですが、その途中で一方のポールがポールスリーブをあっさり突き破ってしまいました。

その場はダクトテープを破損箇所に貼って応急措置としましたが、その後も、また別の箇所をポールが突き破り、さらにもう一方のポールスリーブも突き破れたため、旅の終わりまでに何箇所もダクトテープを貼る始末でした。

なお、旅が終わってからヘリテイジ社に問い合わせたところ、有料での修理に応じられるとのことで、穴の空いた部分だけなら1箇所につき千円弱、総取り替えなら4000円ほど掛かるとのことでした。

さらに、ポールスリーブだけもっと丈夫な素材に変更も可能ということで、どうするか迷いましたが、テント購入で5万円ほど費やしておりこれ以上の出費は抑えたかったので、修理には出さず、ダクトテープを貼って使い続けることにしました。

このように、強度に不安があるので丁寧な取り扱いが必要ですが、これは他の軽量テントも同様な気がします。

高価なテントだったので雑に扱った覚えは全くありませんが、購入される方は普段のテント以上に優しく取り扱ってほしいと思います。