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健康 - 【夏だけじゃない】冬に注意したい水分摂取の重要性

夏は、その暑さと喉の渇きから熱中症対策などもかねて、かなり水分を摂取していたのに、冬場になると水分摂取をしなくなることが少なくありません。
しかし、冬場だからといって水分摂取を怠っていいというわけではないのです。
実際人間の体は成人の場合、その約60%は水分とされています。
こういった特徴のため、毎日水分補給として食べ物や飲み物から2~2.5リットルもの水分を摂取する必要があります。
そして、尿や便、汗などで同じくらいの量の水分を体から排出しています。
さらに注目すべきこととして、この摂取量は季節が変わっても変化しません。
冬場は、熱中症のリスクは少なくなったものの、その水分摂取の重要性は、夏場と同じと考える必要があります。
そこで今回、冬場の水分摂取の重要性を説明し、冬場の健康増進にも触れながらまとめていきましょう。

■風邪対策にもなる冬場の水分摂取
冬場になると、風邪をひくリスクも非常に高くなります。
この風邪に対しては手洗いやうがいといった対策以外にも水分摂取が重要な手段です。
その理由として、ウィルスが活動しにくくなる、ウィルスの排出を助けるといったものが挙げられます。
ウィルスは基本的に水分に弱いというという特徴があります。
乾燥した環境では非常に活発に活動をするのですが、湿度が50%を超えた時点で急激にその活動が低下するという特徴を持っています。
そのため、水分摂取することで口やのどの潤いを増すことができ、それによってウィルスの活動を低下させやすくします。
こうすることでウィルスの活性化を予防し、より免疫がウィルスを退治しやすい環境になるのです。
加えて喉や鼻の粘膜が潤っていることでウィルス自体の侵入を抑えるメリットもあるのです。

また、ウィルスの排出を助けるというメリットもあります。
ウィルスが体内に入ってきたら、痰や鼻水によって体の外に排出する作用を人間は持っています。
この作用を活性化させる意味でも水分の摂取は重要です。
ウィルスが入ってきても迅速に十分な鼻汁や痰でウィルスを追い出すことができるようになるからです。

このように風邪対策として冬場の水分摂取はとても大切といえるでしょう。

■実は心筋梗塞や脳卒中対策にも重要な冬場の水分摂取
冬場の急激な温度低下や室内と屋外の温度差は血圧の乱高下を引き起こしやすくし、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことも珍しくありません。
こういったものの予防にも冬場の水分摂取は重要です。
その理由は、水分摂取によって血液の粘度を下げることが挙げられます。
水分を摂取することでドロドロした血液が、スムーズに流れる方向へ働き、血圧の乱高下があっても血管に詰まりにくくなります。
そういった血管のつまりを予防するという意味で積極的に水分摂取することはとても大切です。
反対に、冬場の水分摂取を怠ると、血液がドロドロになり詰まりやすくなるといえるでしょう。
ただ、残念ながらこの時期は汗をかかないため、のどの渇きを自覚しにくくなります。
そのため、多くの方が水分摂取を怠り、時にこういった疾患になってしまうことも少なくありません。

このような病気のリスクを最小限にするためにも冬場の水分摂取は大切といえるのではないでしょうか。

■飲む機会が多いこの時期だからこそ水分摂取を
最後に忘新年会など飲酒の機会が増えるのが冬場です。
この飲酒によって喉が渇く作用があるというのは良く知られていることですが、意外とその後に水分を摂取するといったフォローがされていません。
さらにアルコールには利尿作用があるので、脱水症状を引き起こしやすくなるため、脱水症状を予防するという意味でも水分摂取は重要です。
更に悪い酔いも引き起こしやすくなるので、翌朝調子よく起床したい場合は、意識して水分摂取をするようにしましょう。