コラム - スマートウォッチ

スマートウォッチ - スマートウォッチから情報が抜き取られる!?

最新のウェアラブルデバイスとして注目されているスマートウォッチですが、残念ながら完成度が高いわけではなく、サイバー犯罪者の次の攻撃対象とされています。
現在市場に出回っているスマートウォッチのほとんどは、少なからず脆弱性を抱えています。

人気のApple Watchでも潜在的なユーザープライバシーに関する心配がクローズアップされています。
スマートウォッチの市場が好調という話題が出るほどサイバー犯罪者には心地よい音楽に聞こえるでしょう。

あなたのクレジットカード情報に関する危険性

最近、コペンハーゲン大学の学生によって発見された脆弱性は、警鐘を鳴らすものでした。彼は、彼の論文の中でサイバー犯罪者がクレジットカード情報を探すために必要なものとしてスマートウォッチがあれば充分であると述べています。
私たちは、スマートフォンで利用される悪質なアプリについては殆ど全て把握していますが、スマートウォッチのような新しい携帯デバイスについてはあまり意識していません。
サイ バー犯罪者は機密情報を盗むためのアプリケーションを用いて、ユーザーを欺くことに注力しているのです。
この学生は、Sony SmartWatch 3と存在する悪質なアプリの一つを使って、このデバイスからジャイロスコープと心拍数モニターの情報を抜き取り、盗んだ情報をサーバーへ転送するというテストを成功させました。

こ の学生が行ったように、サイバー犯罪者はこれらのセンサーの情報にアクセスすることができ、本当に貴重な情報を探り当てるまで73%の精度で解析すること ができます。
ジャイロスコープと心拍数モニターは、装着している間はATMのキーボードのようにどのボタンが押されたかを伝えることができるのです。

より 大きなキーパッドでは精度が違ってきます。この学生が作成したシステムでは、目的とする番号を推測できる確率は19%でした。
「サイバー犯罪者は すでにより有効なシステムを構築している。」とこの学生は説明しています。

これらのセンサー類は、スマートウォッチの利便性や装着性を高めるためには必要ですが、その半面思わぬ損失を被る可能性がある諸刃の刃となってしまいます。

信頼できるソースからのアプリのダウンロードを徹底するという典型的な対策のほかに可能な対策として、一定の装着状態を回避することです。
例えば普段左腕に装着しているならば時々右腕に付け替えるまたはその逆などです。

このような小さな変化によって大きな効果をもたらすこともあるのです。